再稼働ありきの前に

東電が原発を再稼働させてくれるなら電気代の値下げを検討すると言ってるそうだ。

この発言を聞いて不愉快に思った人、多いのではないだろうか。捉え方によっては原発を再稼働させないなら電気代は下がらずにもっと上がるぞと脅してるように取れると思う。

事故の後始末や原因究明、安全対策などを満足にしないうちから、サッサと原発を再稼働させろというのは虫が良すぎるというものだろう。原発が止まってる今、電気が慢性的に不足してるというならともかく、供給量が危ないということには今までなっていない。急いで再稼働させる必要性があるのかどうか疑問だ。火力発電などの原料費が経営を圧迫してると言ってるようだけど、原材料費のコストを下げるために何らかの対策を取ってるのだろうか。もしかしたら原発を再稼働させるための口実なのかもしれない。何がともあれ、再稼働ありきで強引に押し通そうとする東電など電力会社の姿勢には疑問を感じてる。これでは政治家の利益誘導と変わらない。

どうしても再稼働させろというのなら、原発事故の後始末をしっかりやって安全対策もしっかり取りました、コストを下げるために自らの身をとことん削りました、原発に依存しなくてもいいように代替エネルギーの活用にも真剣に取り組んでいます、といった姿勢を世間に深く印象づけるくらいのことをしなければ再稼働反対の声は止むことがないだろう。電力会社の今の姿勢のままでは不信感はぬぐい去れないままだ。

原発が必要かどうかの議論は今も続いてるけど、どちらであれ、原発以外のエネルギーにも目を向けて行く必要があるのではないかと思う。電気は生活に欠かせないものだけに生産手段はいろいろあった方がいいからね。