代表引退表明の裏にある問題
移民とは縁の薄い日本と違って欧米はひとつの国の中でも様々な系列の移民が入り込んでいる。
例えば、ワールドカップで優勝したフランスを見ても白人だけでなく黒人もいて選手の人種が多彩だ。おそらく植民地支配を広げた時代に支配地域から移民が入り込んできた影響だろう。欧米の人間といえば白人というイメージをもたれやすいだけに選手の中に黒人がいると意外に感じてしまう。
また、ヨーロッパはイギリスなどを除けば国々が陸続きだ。それだけに移民や難民が入りやすいというのもあるだろう。
しかし、最近は各国で移民や難民の受け入れに反対している極右政党が台頭している。それは移民や難民の存在を好まない国民が潜在的に多くいるということなのだろう。
また、今のトルコの大統領といえば、独裁的な人物というイメージが世界に広がっている。かつてのナチス支配の後遺症からか、独裁者を嫌う風潮があるのかもしれない。
今回のエジル選手の騒動は人種的な問題が根深いことが改めて浮き彫りになったのではないだろうか。ただ、その問題は日本にいる限りは理解するのが簡単ではないと思う。