バブルなどに頼ることなく
中国人「爆買い」の影で、日本人の消費意欲は、増税ショックを脱していなかった | 磯山友幸「経済ニュースの裏側」 | 現代ビジネス [講談社]
かつて、好景気だったはずなのに非正規従業員の増加など格差の広がった。その主な理由が大企業を中心に「日本で売れなくても海外で売れればいい」と言わんばかりに内需の押し上げを軽視した結果だろう。
その結果、海外でも他のアジア勢に押されるようになり、デフレなど景気の悪化を招くことになった。「アベノミクス」なんて言ってるけど、まだ景気の良さを実感できてないところが多いようだ。
今年になって中国人の「爆買い」と呼ばれる大量買いが百貨店やアウトレットなどを中心に国内の消費を押し上げたようだ。
売る方とすれば売上が伸びて大喜びなのだろうが、それは危ない傾向なのかもしれないと思う。かつてみたいに「日本人が買わなくても中国などアジアの富裕層が買ってくれれば売上につながる」という考えが広がったら景気にとってプラスにならないのではないだろうか。「爆買い」などと呼ばれるものはバブルみたいなものだ。それをアテにしてたら、バブルが弾けたときに立て直すのは容易ではないだろう。そうならないよう、常に多くの人の消費意欲をかき立てるような工夫が必要だろう。
消費が活性化するためにも財布のヒモを緩ませるよう、政府も役所も企業も店もみんなでサポートしていく必要があるのではないか。